外国為替市場の不都合な真実

ヘッジファンド等のプロのお客さんや同僚のディーラーは、「専門家」の予想を全く聞いていません。メディアに流れている情報は想像と妄想、ねつ造と勘違いばかりです。なぜ皆さんは信じるのですか?

プロフィール

富田 公彦

Author:富田 公彦
中西けんじ参議院議員(自由民主党:神奈川県選挙区)秘書
元JPモルガン・チェース銀行為替資金本部副本部長
1980年東京大学経済学部卒
富士銀行入行(1986年退職)
以後、JPモルガン、モルガン・スタンレー、ステート・ストリートなど米系金融機関に通算26年勤務
2013年金融市場から引退
ケイマン籍ヘッジファンドの経営には失敗(^_^;)シマッタ

<著書>
「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」
(経済評論家・山崎元氏の書評)

「為替ディーラーの常識非常識」(共著)

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これでもメディアに出てくる「専門家」を信じますか?

2016.09.07

category : お役立ち?情報

ようやく選挙モード・戦闘モードから通常モードに戻ったので、旧知の某TV局のプロデューサーが祝勝会も兼ねて食事に誘ってくれました。

(プロデューサー:以下P氏) 「本の中で、『金融機関とメディアは持ちつ持たれつ』って書いてましたよね?」
(富田) 「ええ。もっと言うと、『中身なんてどうでもよくて、会社の名前が出れば良い。番組枠とか紙面が埋まれば良い』 と言う世界でしょ?」
(P氏) 「実はその通りなんですよ」
(富田) 「絶対にまずいですよ。一般の人は、『真っ当なメディアで流れた』 と言うだけで信じちゃいますから」

<メディアはガセネタ垂れ流し>
(P氏) 「発言内容の質を評価できるディレクターがいないんですよ。金融市場の話になると、完全にお手上げですから拝聴するしかありません」
(富田) 「大手のメディアって、デパートと同じだと思うんですよ。『三越が売っているのなら一級品だ』 って信用しますよね。あれは、『三越がちゃんと中身をチェックしているから』 と言う信頼感に基づくものでしょ。それなのに、『中身を評価できない』 じゃ困りますよ」
(P氏) 「でも、それが現実なんですよ。『市場で本当に何が起きているのかは、誰も分からない』 って、富田さんも書いてたじゃないですか」
(富田) 「あれは、『全体像』 の話ですよ。断片的ではあっても、『確かな事』 はあります。その範囲内で、『きちんと解説と分析をする。想像で物は言わない』 と言うのがプロの世界の常識です。いい加減なことを言ったら、取引停止処分をくらいますし退場処分もありますから」
(P氏) 「視聴者には、『いい加減かどうか』 の判断がつきませんから、そう言った自浄作用は働かないですね。こちらも番組枠を埋める方が先決なんで」

<まともな専門家は出てくれない>
(富田) 「それにしても、もう少しまともな専門家を選べないんですか?○○さんとか、××さんだったら、きちんとした話をしてくれるはずですよ」
(P氏) 「富田さんもそうでしたが、そう言う方は 『まとまった時間をくれ』 とおっしゃるんですよ。短い時間で断片的な話をして誤解を招きたくないからだと思うんですが、こちらも常に10分とか15分、ましてや30分と言った枠は出せないんで、、、、」
(富田) 「それにしても、最近は質の低下がひどくないですか?△△銀行とか□□証券なんて、信用度が低いんでメジャーな外国為替市場には参加出来ないですよ。JPモルガンとは取引出来ませんし、ヘッジファンドや機関投資家からは相手にされていません。個人投資家と同じ環境にある会社の人間が、『専門家でございます』 って出てくるのはおかしいですね]

<出演者を売り込む金融機関>
(P氏) 「実は金融機関から、『ウチの人間を出演させてくれ』 と言う売り込みがあるんですよ」
(富田) 「それって単なる会社の宣伝ですよね」
(P氏) 「そうですね。ただ、こっちとしても枠を埋めてくれる便利さがあるもんで、ついついお願いしちゃうんですよ」
(富田) 「だ・か・ら、そんな人を出したら、△△銀行とか□□証券みたいな三流・四流のプレーヤーに、メディアがのしをつけて権威づけしちゃうことになりますよ。結果的に視聴者をだましてません?」
(P氏) 「うーーん、厳しいですね。現役時代と変わってないですね」

<大手も同じ>
(富田) 「その売込みって、もしかして大手もやってませんか?」
(P氏) 「分かります?」
(富田) 「なんとなく。だって、◆◆社の◇◇さんって、とんでもなく予想が外れて、その為に分析も解説も支離滅裂になっているのにあっちこっちに出続けてたでしょ?ご本人は出たくなかったと思いますよ。『ストラテジストは予想屋じゃない』 事に気付いてた感じもしましたし」
(P氏) 「当たりです。会社から『出してくれ』 って来てたんですよ」
(富田) 「気の毒ですね。あの方のストラテジストとしての命取りにならないと良いですが、、、」
(P氏) 「最近はメディアへの露出が減りましたね。『外れたら人前に出ない』 のが、ストラテジストが長生きする秘訣かもしれませんから正解ですよ。たとえば◎◎さんとか、、、」
(富田) 「でも最大の被害者は視聴者ですよ。信じて相場張ったら、間違いなくやられてますから」



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