外国為替市場の不都合な真実

ヘッジファンド等のプロのお客さんや同僚のディーラーは、「専門家」の予想を全く聞いていません。メディアに流れている情報は想像と妄想、ねつ造と勘違いばかりです。なぜ皆さんは信じるのですか?

プロフィール

富田 公彦

Author:富田 公彦
中西けんじ参議院議員(自由民主党:神奈川県選挙区)秘書
元JPモルガン・チェース銀行為替資金本部副本部長
1980年東京大学経済学部卒
富士銀行入行(1986年退職)
以後、JPモルガン、モルガン・スタンレー、ステート・ストリートなど米系金融機関に通算26年勤務
2013年金融市場から引退
ケイマン籍ヘッジファンドの経営には失敗(^_^;)シマッタ

<著書>
「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」
(経済評論家・山崎元氏の書評)

「為替ディーラーの常識非常識」(共著)

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金融緩和で投機資金が増える?

2016.01.20

category : お役立ち?情報

学者やエコノミストのみなさんは、「金融緩和によって投機資金が供給された為に、、、」と判で押したように説明します。
不勉強な「専門家」は、当たり前の様に語っています。

若い頃は、「えらい大学の先生や、高名なエコノミストの皆さんが言うのだから本当だろう」と考えていました。

しかし、短期間とは言え日本のまともな銀行に勤務し、その後四半世紀以上国際金融の世界にいた者としては、この説明にずっと違和感を感じていました。

その内、自分自身が、大学教授やエコノミストの皆さんより高齢になりました。大学時代の仲間が、何人も教授になりました(彼らは優秀ですが、、、、)。
そして、大学教授やエコノミストが、金融の現場を知らない事を実体験から学びました。

金融緩和で、投機資金が「新たに」供給される事はありません。ただの勘違いです。

「金融緩和で投機資金が供給される」と言っている皆さんは、金融機関が資金使途欄に「投機・投資」と書いている稟議書を通すと思っているのでしょうか?

(バブルの時期に、日本興業銀行が料亭の女将に何百億も貸したのは驚きましたが、、、、今は、やるはずがありません)

投資家とは「おカネを持っている人」です。ヘッジファンドなどの運用会社は、投資家からおカネを預かっている人です。

おカネを「借りる」必要はありませんし、貸してもらえません。

また、金融が緩和状態であろうが引き締め状態であろうが、金融機関が投機家に許容するレバレッジに大した変化はありません。

ただ、現象面として、商品や株式その他の「投機の場」とみなされる市場におカネが入って来ている事は確かです。

なぜでしょう?

これは「金融緩和で投機資金が供給された」からではありません。

投資や投機に回る資金の総量は、ほとんど変化しません(制度がいい加減な新興国辺りから、多少は染み出すでしょうが、、、)。

「金融緩和によって投機資金が供給される」と言うのは、「風が吹けば桶屋が儲かる」と言っているのと同じです。

金融緩和→→金利が下がる→→金利収入が減る→→投資家・投機家の期待するリターンが取れない→→価格変動リスクをとる世界に行って収入を得ようとする→→商品・株などの世界に手を染める

と言う経路です。

インカム・ゲインの世界から、キャピタル・ゲインの世界におカネが移動すると言う話です。

投資や投機に回るおカネの総量が、大学教授やエコノミストが想像しているほど増えている訳ではありません。

現象面だけを見れば、リスク(キャピタルゲイン)をとろうとするおカネが増えるのは確かです。

ただ、この経路が分かって話をしている大学教授やエコノミストが何人いるんでしょうね?

「円キャリートレード」の存在を信じている様では、期待できないですね。
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