外国為替市場の不都合な真実

ヘッジファンド等のプロのお客さんや同僚のディーラーは、「専門家」の予想を全く聞いていません。メディアに流れている情報は想像と妄想、ねつ造と勘違いばかりです。なぜ皆さんは信じるのですか?

プロフィール

富田 公彦

Author:富田 公彦
中西けんじ参議院議員(自由民主党:神奈川県選挙区)秘書
元JPモルガン・チェース銀行為替資金本部副本部長
1980年東京大学経済学部卒
富士銀行入行(1986年退職)
以後、JPモルガン、モルガン・スタンレー、ステート・ストリートなど米系金融機関に通算26年勤務
2013年金融市場から引退
ケイマン籍ヘッジファンドの経営には失敗(^_^;)シマッタ

<著書>
「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」
(経済評論家・山崎元氏の書評)

「為替ディーラーの常識非常識」(共著)

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JPモルガン・チェースの棚瀬さんの矜持

2016.01.08

category : 真っ当な予想・分析

6:52 - 2016年1月8日
JPモルガン・チェースの棚瀬さん
あれ?為替の専門家としてスタジオに来ているのに、「今日の予想」はNYから他の人が電話で語っていますね。

「もしかしたら」ですが、「今日の相場」などと言う短期予想を断ったんじゃないでしょうか?

これは「大変賢明な」と言うか、ストラテジストとして当たり前の判断だと思います。

為替の短期的な動きは、完全にランダムです。「ドル円は買い」と言って電話を切ったディーラーが、次の瞬間に「あ、やっぱり売りだよ」と売る事など日常茶飯事です。

1日などと短期予想を語れる人は、守護霊に手伝ってもらえる霊能者か無責任な妄想家です。ましてや、ストラテジストの世界とは無関係です。
彼の様に「断る」見識のある「専門家」が、もっと増えて欲しいですね。そうすれば、皆さんの判断を誤らせるお馬鹿な「予想・分析」コーナーが、メディアから消えると思います。

一昨日の三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野さんも、本当は断りたかっんだと思います。ただ、日本の会社員には難しいでしょう。

棚瀬さんの専門分野である新興国通貨・経済(今回は中国の通貨政策)の解説ですが、きちんと事実に基づいた分析だけを語り、視聴者の不安を煽らない様に注意をしていましたね。

彼の様に「この様な情報に関するこの様な分析に基づけば、現状はこう言う状態だと考えられる。従って今後に関しては、」と根拠を明確にして分析を披露するのが正しい姿勢です。

結果的に相場予想が当たるかどうかはどうでも良い話です

「ストラテジストの予想が当たるのならポジションをとらせます。当たらないから会社はとらせません」と本に書いた通りです。相場を張るのは、ストラテジストの仕事ではありません。

ただ「大変だ!パニックだ!」と言って欲しいメディアとしては、物足りないかもしれませんね。大多数の視聴者の方も、今朝は聞いていてつまらなかったと思います(苦笑)

従って、その内声がかからなくなるでしょう。

そうなれば「重要な情報は、皆さんの目に触れないところを流れています」と書いていた意味も、お分かりになるかと、、、

棚瀬さんに関して「良い」とご紹介するのは、これで3回目です。学生服で面接に来た記憶がありますから、「ひいきの引き倒し」と笑われるかもしれませんね。

でも、私がそんな心優しい人だったら、あんなところに四半世紀以上も棲みついてなんかいられませんでしたよ(笑)
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