外国為替市場の不都合な真実

ヘッジファンド等のプロのお客さんや同僚のディーラーは、「専門家」の予想を全く聞いていません。メディアに流れている情報は想像と妄想、ねつ造と勘違いばかりです。なぜ皆さんは信じるのですか?

プロフィール

富田 公彦

Author:富田 公彦
中西けんじ参議院議員(自由民主党:神奈川県選挙区)秘書
元JPモルガン・チェース銀行為替資金本部副本部長
1980年東京大学経済学部卒
富士銀行入行(1986年退職)
以後、JPモルガン、モルガン・スタンレー、ステート・ストリートなど米系金融機関に通算26年勤務
2013年金融市場から引退
ケイマン籍ヘッジファンドの経営には失敗(^_^;)シマッタ

<著書>
「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」
(経済評論家・山崎元氏の書評)

「為替ディーラーの常識非常識」(共著)

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もう少し勉強してからコメントしましょうね(笑)

2016.01.08

category : トンデモ予想

8:24 - 2016年1月8日
スタジオにいるJPモルガン・チェースの棚瀬さんに「今日の予想なんて語れません」と断られたらしく、三菱UFJ信託銀行NYの湊さん

「非農業部門雇用社数は、10月、11月と順調な伸びを示していたが、年末商戦に向けた一時的な雇用増が含まれていた。注意が必要(=下ブレ)」

え?10月の雇用統計の調査期間は、10月1日〜15日でしょう?11月も1日から15日です。

アメリカの小売業が、そんなに早くから年末商戦に向けて雇用を増やしたんですか?私の知っている真っ当なアメリカのエコノミストからは、そんなコメントは一切聞きませんでした。

「例年になく暖かかったからかな。建設業が10月+3.4万人、11月+4.6万人と大幅に増えてたよ」とは言っていましたが、、

アメリカの会社は、そんなにのんびりしていませんよ。臨時で雇うのは、せいぜいレジ打ちか物資の搬入・搬出と言った単純労働者なので、下手すりゃ 雇った当日から最前線で働かせます。
我々はフール・プルーフ(fool proof馬鹿よけ:アホでもミスしない)と呼んでいたのですが、システムが良く出来ているんで大丈夫です。

どうひっくり返っても、11月末頃の感謝祭以降にしか「年末商戦に向けた一時的な雇用」はしません。 調査期間からすると、年末商戦が影響するのは今晩の12月分の数字です。

ただ、発表されるのは「季節調整後」の数字です。毎年の平均的なブレは、統計的に推計されています。これを生の数字に足したり引いたりして、「月ごとの一時的な影響が調整された後の数字」が発表になります。

例えば、年末商戦用に今年は15万人雇用が増えたとしても、季節調整が−9万人(毎年9万人ぐらい増えていると言う過去のデータに基づき、その分を減らす)となっていたならば、発表されるのは15万人-9万人=+6万人です。
もし、年末商戦用に雇われた人が9万人しかいなかったら、前月比はゼロと言う事になります。

これはエコノミストの常識です。ご存知ですよね?

ちょっと技術的な話をすると、エコノミストの間では、「季節調整がうまく行かなかったので、統計にブレが生じている」と言う議論はしますが、、、

「8月、9月と雇用者数の伸びが小さかった。雇用市場に余裕が無く、これまでの様に雇用を増やせない」

確かに労働市場の緩み(スラック)は減少を続けています。しかし、それは「希望していないのにパートタイマーとして働くしかなかった人の減少」にはつながりますが、 単純に「人が雇えなくなった」と言い切るのは乱暴です。
エコノミストは、そんなことは絶対に言っていませんよ。

もう少しマクロ経済分析をきちんとやってから、アメリカの雇用市場に関して語ってください。

大事な話なんですよ。視聴者の判断を誤らせてどうするんですか?

え?「今日の予想」ですか?

大事な雇用統計の直前なのに、こんなトンデモ分析を語られて「そりゃ違うだろ!」と突っ込みを入れ続けていたので、一体何を言いたいのか全然分かりませんでした。
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