外国為替市場の不都合な真実

ヘッジファンド等のプロのお客さんや同僚のディーラーは、「専門家」の予想を全く聞いていません。メディアに流れている情報は想像と妄想、ねつ造と勘違いばかりです。なぜ皆さんは信じるのですか?

プロフィール

富田 公彦

Author:富田 公彦
中西けんじ参議院議員(自由民主党:神奈川県選挙区)秘書
元JPモルガン・チェース銀行為替資金本部副本部長
1980年東京大学経済学部卒
富士銀行入行(1986年退職)
以後、JPモルガン、モルガン・スタンレー、ステート・ストリートなど米系金融機関に通算26年勤務
2013年金融市場から引退
ケイマン籍ヘッジファンドの経営には失敗(^_^;)シマッタ

<著書>
「なぜ専門家の為替予想は外れるのか」
(経済評論家・山崎元氏の書評)

「為替ディーラーの常識非常識」(共著)

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今晩のイエレン議長の議会証言に関して

2016.02.10

category : お役立ち?情報

さすがにこれだけ市場が動くと、「選挙で忙しい」とは言っていられません。中西議員は、ほとんど毎朝神奈川県内のどこかの駅で政策を訴えていますが、、、(こんな感じです)

特に今夜のイエレン議長の議会証言には興味があるので、ちょっと昔の知り合いに聞いてみました。

<結論>
ハト派的なメッセージが出るのはほぼ確実

これは、必ずしも最近の金融市場の動きを反映したからではありません。

すでに、前回のFOMC声明文で「先行きのリスク評価」を避けており、その後さらに不透明感が高まったからです。
しかも、インフレ目標の達成に近付いたという記述もありませんでしたから、、、

議会証言は、そういったFOMCでの議論を反映したものになると思われます。

ということえで、「ハト派的になること」は、すでにかなり織り込まれているようですよ。


あと、個人的には、「マイナス金利政策をどう考えているか?」という質問を是非やって欲しいんですが、、、

猿の基礎体温グラフと呼ばれているそうですよ、、、

2016.02.10

category : トンデモ予想

昨日のSMBC信託銀行プレスティアの尾河さん、

「<週足の>一目均衡表の雲の下限が114円97銭にある。これを下回ると115円~125円というレンジを下にブレイクしたことになるので重要だ」

以前、クレディアグリコルの斎藤さんも、この「週足の一目均衡表」という概念を持ち出していました。
もちろん、話は無茶苦茶でしたが、、、

いずれにせよ、いま「専門家」のみなさんの間では、「週足」の一目均衡表などというトンデモナイものが常識になっているのでしょうか?

私の知る限り、一目山人(細田悟一氏)は、「株式市場」「日足」をベースにして一目均衡表を作ったはずです。
一体、いつから「外国為替市場」に適用が可能になり、しかも「週足」をベースにすることになったのでしょう?

ちなみに畏敬する経済評論家の山崎元氏からは、こんなツイートを頂きました。

(一目均衡表は猿の基礎体温グラフ)

私は株式市場の門外漢なので、ここまでは言い切れませんが、、、、



ちなみに、昨日の予想レンジは<115円~116円50銭>でした。

「レンジが当たった外れた」などと、結果論でとやかく言うつもりはありません。そもそもプロの世界には、「レンジ」という概念はありません(このことは、改めてブログにアップします)。

ただ、分析で「重要だ」としていた114円97銭を完全に切りました。これは重要です。
世界がどうひっくり返ったのか、解説をお伺いしたいものです。

それにしても115円~125円という幅の大きな話をしているのに、「114円97銭」などと1銭単位の話と結び付けて矛盾を感じないのでしょうか?

このディレクターが呼んでくる「専門家」ですから、、、

2016.02.09

category : トンデモ情報

どうでも良い話かもしれませんが、テレビ東京はこのおバカな為替のチャートをいつまで使うつもりでしょうね?
(為替は東京市場だけで完結!!)

明らかに変でしょ(爆笑)?

画面を見ていて気付かないディレクターって、一体何者なんでしょうね?

だから「変な専門家」がやってきて(呼んできて)、トンデモ解説やトンデモ予想を披露されても

「はい!お疲れ様でしたっ!!良かったですよ」

なんて、やってるんでしょうね(嗚呼)

ドル金利が上昇したのでドルが買われたと言っているレベルでは、、、

2016.02.09

category : トンデモ予想

参議院選まで半年を切り多忙な為、あまり日々の相場を見ていません。

ただ、アメリカや日本の景気動向、金融・経済政策をチェックしていなければ、国会の論戦に臨めませんから、雇用統計などの重要な指標の分析は続けています。
昨日ブログをアップさせて頂いた通りです(自分の頭の整理の為ですが)。

ただ、今朝の日経朝刊を見たら、「115円台前半!」とあったので、

「え?そう言う流れだったのか!?」

と昨日の予想を見たら、、、 (今日の予想は116.50~118.00)

お話をお伺いしてみると、

「ドル金利が上昇してドルが買われました」

と言っているレベルの方ですから、、、、


昨日テレビを見てしまった人が、「「そうか」と信じてドル円を買っていたらどうするんでしょう、、、、

米雇用統計からイエレン議長の議会証言を予想すると、、

2016.02.08

category : お役立ち?情報

外国為替市場の参加者は、雇用統計に関しては非農業部門雇用者数の前月比が

「予想より増えたか、予想より増えなかったか」

で、とにかくまず動きます。
重要な指標が発表された時は、瞬間勝負の世界ですからこれは仕方のないことです。

ただ、もう少し落ち着いて外国為替市場に参加して稼ごうというのならば、

「雇用統計から、アメリカの景気動向をどう読むか」

という観点でもご覧頂きたいと思います。

すでにひと通りの内容は報道されていますが、我々が投資家やヘッジファンドのみなさんと議論するようなレベルにまでは踏み込んでいません。そんなものを流しても、一般の読者や視聴者のみなさんは「なんのこっちゃ?」で、視聴率や販売部数が落ちますから、、、

そこでダイジェスト版で、昔やっていた様な話を書き留めてみます。

まず結論は
「明確に利上げの回避を宣言させるほど悪いものではない」
です。

簡単にまとめると

1)非農業部門雇用者数
予想の+19万人より少なかったのですが、これで「腰折れ」と見るのは早計でしょう。
確かに10月~12月の約+28万人ペースよりも少ないのですが、私は「季節調整の失敗」の可能性を疑っています。「統計上の技術的問題」ですね。

<理由1>
--臨時雇用が12月にプラス2万5千人、1月にマイナス2万5千人とひどくブレています

そう聞くと
「当たり前でしょ。年末商戦用に大量採用があり、年明けに解雇になったんだから」

と思われるかもしれません。
しかし、そう言う月ごとのブレを消すのが季節調整です。ブレがそのまま出てしまっては、「季節調整」の意味がありません(笑)。

<理由2>
--1月の教育サービス部門の雇用者が、マイナス4万人と過去最大の減少を記録しています

去年のクリスマスは、丁度金曜日でした。従って、冬期休暇のとり方が、例年と違っていた可能性が考えられます。


ということで、この2つを見ると「統計上の技術的問題=季節調整」を疑うべきだと思います。

あ。雇用統計は「季節調整後」の数字です。ナマの数字ではありません。このことを知らずに語っている「専門家」に騙されないでくださいね。


そんなこととは別に、そもそも「雇用に手をつける前に、時短で対応する」のが当たり前です。ところが、1月の週平均労働時間は34.6時間と、12月の34.5時間から伸びています。

2)失業率の低下
労働参加率(働ける人の内、「すでに働いている」または「働くつもりで職探しをしている」人の割合)が上昇している中で、失業率が4.9%と最近の最低に下がったということは、労働市場はタイトになって来ているはずです。

その証拠に、昨年の1月頃から始まった時間当たり賃金の上昇傾向が続いています。
今月の平均時給が、予想の前月比+0.3%に対して+0.5%とむしろ伸びが加速していることにイエレン議長は注目していると思われます。

つまり

「賃金インフレ(インフレという表現が正しいのか?とは思いますが、プロの間では一般的に使われる用語なので、、、)」

が意識されることから、水曜日(と木曜日)のイエレン議長の議会証言は

「市場が期待しているほどハト派的ではない」

のではないかと思われます。

以上、引退したオッサンなので若干(というか、まったく)ツメが甘いですが、ご参考までに、、、m(__)m

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